第2回杉並旧裏杯使用デッキ(杉並殿堂2019)

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第1.5回から1ヶ月と少しで第2回の杉並大会が来てしまうということで、時間もないし手持ちから…
と思っていたんですが、手持ちは前の記事で全部晒してしまったんですよね。
今回は新規で作ることにしました。

1.鋼ピジョット作成の経緯

高槻の旧裏大会に参加すると、参加賞として売り物にならないような状態の悪いカードがもらえるようで、私は大会順位が良かったからか5枚ももらえました。(たぶん成績順位でもらえる枚数変わる)

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その5枚の中にピジョットがおり、これ使うかーという感じで鋼ピジョットを持ち込むことにしました。

ただ、考察してみると、環境デッキにも勝てそうな気がしてきたのと、タイミング的にも今が最適だな。とも思えたので、そう思えた理由についてもこれから書いていきます。




2.鋼ピジョットについて

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ピジョットで耐えつつ、ハリケーンでエネルギー毎吹き飛ばして遅延行為をし、最後は相手の山切れ(Library Out)を狙うのがこのデッキです。

ピジョットの構想自体は1年以上前からあったのですが、当時は旧裏のLOデッキは現実的ではないと思っており封印していました。
しかし、ここ半年ぐらいで旧裏LOデッキの研究が進んだことでLOデッキの強さを認識し、その中の1つになれればと今回組み立ててみました。


ピジョットはラッキー程ではないものの、さすがに鋼4枚貼れば壁ポケモンとして機能します。
ハリケーンという技は「攻撃して気絶しなければ。相手を手札に戻す」という効果で、鋼エネルギーでハリケーンを使うとダメージは通りませんが、吹き飛ばす効果は働きます。


ピジョットの問題点は、鋼ラッキーと違ってダメージが通らないのでポケモンが倒せない所と、サイドを取れないので全く圧がかけられない所にあります。

この問題から来る苦手な相手は
・エネルギーを付けることさえできれば鋼ピジョットを一撃で落とせるデッキ
・1~2ターンで起動して鋼ピジョットに少しずつダメカンを乗せられるデッキ
・同じLO狙い
辺りだと思います。


まず、鋼ピジョットを一撃で落とせるデッキとして思い浮かぶのは、
カツラのウインディ
マグカルゴ
オーダイル
ライチュウ
R団のサンダー
等々…

すぐに思い付くような人気が高いデッキから探しても結構います。
対策としては、ベンチで育成をさせないように、突風効果を持つカードをこちらが使うしかないと思います。
エリカのウツボットと組ませることでこの問題を解決できますが、その場合は長期戦するデッキなので回復面での心配が残ります。


次に、1~2ターンでダメージを与えてくるデッキに対しては、フーディンメノクラゲと組ませれば無限回復で対応できると思います。
こちらの場合だと、回復面での心配が全て解決されるので長期戦にかなり強くなります。


ただ、杉並オフの大会ルールだと、50分の時間経過後に追加ターンが2ターンずつ与えられて、決着が付かなければサイド差による判定になります。

フーディンと組んだ場合だと、長期戦意識の場合は強いのですが、サイドを取れないので時間制限の問題で負けになる可能性が高いです。

逆にエリウツと組んだ場合だと、エリウツが動ければ相手ベンチにHP50以下がいればサイドを取れるので、追加ターン後から動き出しても判定勝ちに繋げることができます。

回復面での心配があるとは言え、勝てなければ意味がないので、今回はエリウツと組ませることにしました。


ちなみに、カードが揃っていれば「1~2ターンで動けて鋼ピジョットを一撃落としてくる」マイン絡みやわるマタ辺りは、苦手な相手の両方の要素を兼ね備えているので諦めるしかないと思います。

ピジョット&エリウツ&フーディンタッグチームはさすがにスペース的に厳しいです。



3.LO戦情報整理

今年で急に旧裏LO戦についてが深まったので、一度情報を整理してみます。

3-1.くすぐり偽キドについて

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元々山札切れでの決着が多いゲームではあり、
エイパムがいればLO戦は負けない」
というような定説がありました。

それに対して
「くすぐり偽オーキドで潰せる」
というのが今年の低速デッキのトレンドだったと思います。

潰せると言っても条件があり、
・2種類を手札に揃える必要がある
・コインで表を出す必要がある
・安定を取るならデッキ内の枠を複数枚割く必要がある
この3つを満たした場合にのみ成り立ちます。

エイパムがデッキスペース1枚分を割けば良かっただけなのと比べると、厳しい条件だと思います。



・盤面停滞させても、くすぐり偽オーキドが勝てない場面
(盤面を停滞させられなければ普通に押し負けます)


1.相手が長時間、山札の8枚キープを維持し続ける場合

ギリギリまで山札を引いて、危なくなったらウツギはかせを使う場合に起こります。
ウツギはかせ自体が非常に汎用性が高いカードで、4枚採用も珍しくありません。
これを4枚分やられたり、リサイクルやエイパムを使ってさらに使用回数を増やされると、盤面次第では時間内に試合を終わらせることが厳しくなってしまいます。


2.相手山札が7枚以下でも、くすぐり偽オーキド不成立の場合

手札にコンボパーツが揃っていない場合や、コインが裏だった場合がこれです。
この隙に、エイパムやリサイクルで夜廃やウツギを戻されると、さらに長期戦になります。


3.相手も同じコンボを狙っていた場合

やられる前にやれの世界ですが、山札がギリギリになったらウツギを使うだけの繰り返しで、相手のデッキボトム7枚にくすぐり偽オーキドが沈むことを願うだけの不毛戦になります。



まとめると、くすぐり偽オーキドでのLOを狙う場合は、ウツギ、エイパム、くすぐり偽オーキドが厄介ということです。
この3種は、それぞれ大量デッキ回復、無限リソース、LO狙いミラーとして脅威になります。

リサイクルや夜廃も厄介ではありますが、上記3種に比べると圧が弱いです。(そこまで見てるとキリがないです)

これらのカードを「デッキからサイドに送り、利用再利用させないことで勝ち筋を奪う」という動きができる可能性があるカードについての話を次項でします。


3-2.にせオーキドの発明について

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相手の山札とサイドをシャッフルして、新たにサイドにします。

この時に、山札に残っているキーカードをサイドに落として使わせなくすることが、今回のデッキでの役割です。

・相手の山札が少なく、その中にキーカードが存在する場合
・相手のサイド数が多い場合
この2つを満たした場合に有効に決まる確率が上がります。

今回のデッキの完成盤面である、前ピジョット、後ろエリウツノズクの盤面では、「サイドは取れないが取られない」、「キーカードが山札に残っている」状況を作りやすくなります。


エイパムを狙う場合
もちさるを使うと自分から山札に戻るので1番サイドに除外しやすいです。
ただ、エイパム夜廃自体は、くすぐり偽キド側からするとあまり脅威ではないので、狙う相手がいない時に狙う程度です。
何らかの理由でくすぐり偽キドが狙えなくなり、お互いにエイパム戦になった時には、発明を決めれば有利になると思います。

・ウツギ、くすぐり偽キドを狙う場合
面倒な山札大量回復手段と負け筋コンボですが、どちらも対策方法は同じで、ヨルノズクのみやぶるで戻しながら発明を決めるしかないです。
ウツギは序盤の展開時にドロソとして使ってもらえると助かります。
くすぐり偽キドは、ギミックを組み込んでいても偽キド1枚の場合が多いので、偽キドを積極的に狙います。






4.デッキレシピ

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4-1.各カード解説

ピジョットライン
2-0-2
ピジョット自体は1体立てば良いので細め。この理由からピジョンも不採用。
というか、鋼ピジョットを完成後に落として来るような相手には2体目を立てる必要がないです。
サイド落ち回避の為に2枚ずつにしてありますが、ピジョット完成後の各2枚目は不要札になります。


・エリウツライン
3-1-2
出来れば2枚立てたいのでピジョットラインよりは枚数入れてます。
ただ、エネ付いて無いエリウツが縛られたりするとハリケーンできなくなるので、片方は必要になるまでは進化前の状態で止めておきます。
マダツボミは技を使わないしエネも少ないのでようぶんきゅうしゅうの方、ウツドンはにげコストの軽い方を選択。

・ヨルノゾクライン
1-1
主な役割は後半に特定のカードを戻すことだけなので最低限の枚数。
再び引かれる可能性が高いのでロケット団のおねえさんよりはこちらの方が良いと思います。
立っているだけで圧があるので、7枚以下じゃないのに早めにウツギを使ってもらえる場面もあると思います。
でこぼこジムがある時にピジョットが状態異常になった場合の前出し要因でもあります。

コラッタ
ほとんどサイドを取れないので、サイド落ちケアはコラッタ頼りになります
コラッタのサイド落ちや、場に出ている時に狩られてしまう可能性も考慮して2枚

エイパム
お手軽山回復手段
落ちてしまったキーパーツを戻せる点も偉いです

・ウツギはかせ
ドロソ目的よりは山回復手段としての採用
3枚にするか相当悩みました

・マサキ
枠が無いので3枚
出来れば入れたいカードなんだけど、他のカード入れる時には最初に抜けちゃう不思議なカード

・エリカ
引く枚数がマサキより多いので4枚

・パソコン大暴走
オーキドがないので、これが無いと盤面形成追い付かないです

・ナツメの眼
大暴走構築だと手札が多くなるので特定のカードが欲しい時には便利です

ポケモン交換おじさん
ピジョットラインを探すカード
サイド落ち確認をするカードでもある

・エリカのお付き
これ使えばエリウツ1枚立つ便利なカード
山回復にも使えるので、このデッキだと盤面完成後にも腐らないです

ポケモン育てやさん
ピジョットの進化用カード。エリウツラインとも共用できるので便利

ポケモンいれかえ
ピジョットの状態異常回復とエリウツが縛られた時に使うカード。
いらないかも

・突風
必要な場面でかおりのわなを外した時の保険
ベトンやらプテラにも撃つかも

・夜の廃品回収
コラッタやホーホースタートで、気絶してトラッシュに落ちた場合に回収するカード
夜廃の対象カードはあまりトラッシュに落ちないコンセプトなので1枚

・リサイクル
便利枠4枚
だいたいウツギ回収に使う

・おうごんのみ
回復手段がないので2枚
やっぱり安心感が違います

ロケット団参上
めくってもサイドを取れないので、コラッタ併用前提のカード

・でこぼこジム
ピジョットヨルノズクが引っ掛からず、エリウツとの相性が良いのでお試し採用
ハリケーン後の思考停止逃げ0、エイパムループにも刺さりそう
ピジョットには必須ではないので抜けるかも

・くすぐりマシーン
メインウェポン1
やはりコインは怖いので2枚

・にせオーキドはかせ
メインウェポン2
1回使えれば良いので1枚

・にせオーキドの発明
上で書いた

・草エネルギー
エリウツで殴るプランもあるので念のため4枚
盤面完成後はエリウツに2枚付けておきたい

・鋼エネルギー
メインギミックなので4枚
ピジョットは3枚でも起動できるので、鋼ラッキー作る時より気楽


4-2.目的別カード群

・完成盤面を作るカード
ピジョット、エリウツを立たせることが最優先です。
2体目エリウツ、ノズク、でこぼこジムは早く立てる必要が無かったり、あってもなくても良いカードなので無理はしません。

ピジョットライン
エリカのウツボットライン
ヨルノゾクライン
ポケモン育てやさん
でこぼこジム
鋼エネルギー


・展開補助のカード
序盤に盤面を作るだけでなく、中盤以降には必要札を手札に揃える作業が出てくるので、出来るだけ大事に使います。

コラッタ
パソコン大暴走
エリカ
マサキ
ナツメの眼
ポケモン交換おじさん
エリカのお付き
ロケット団参上


・盤面完成後にLO戦をするカード
サイドに落ちていれば、それを回収する必要があります。
その際は、コラッタのわるふざけで不要になった展開補助のカードと入れ替えます。

エイパム
ウツギはかせ
ポケモンいれかえ
突風
夜の廃品回収
リサイクル
おうごんのみ
くすぐりマシーン
にせオーキドはかせ
にせオーキドの発明
草エネルギー

4-3.動かし方

メインプラン
1.鋼ピジョット、エリウツが立つ盤面を目指します。
2.鋼ピジョットエリウツで展開を阻害しながら、ヨルノズク、エリツボミも並べ、エリウツに2エネ付けます
3.相手山札が7枚以下になったらくすぐり偽キドを使います。それまではウツギで延命したり、発明で勝ち筋を奪うことを考えます。
4.ETに入ったらエリウツを動かしてサイドを取りにいきます。


サブプラン
①.鋼ピジョットを諦めます。
②.鋼ピジョットをエサにしてエリウツラインを揃えます。
③.入れ替え続けてエネ枯渇を狙い、置物を縛ってLOを狙います。
④.ETに入ったらエリウツを動かしてサイドを取りにいきます。

関東オフ2018秋大会のemptyさんのエリウツ特訓ジムのデッキに近いことを狙います。
でこぼこジムはこの理由で入っています。


4-4.有利不利対面

まず、苦手な相手は、前にも書いた通り、展開が早かったり打点の大きいデッキです。

対状態異常も得意ではないですが、逃げ0なので比較的対応は取りやすいです。

ランデスも鋼ピジョットには刺さりますが、リサイクルをリムーブ等に使ってくれるのであれば、ウツギの使用回数が減るのでLOを狙う分には助かります。


次に、有利な相手は、鋼ピジョットを突破できない低打点や、ミラーを意識していたLO系です。

コントロール全般が得意と言えれば良かったのですが、ロック系の特性相手は状況次第ではかなり厳しくなります。



5.大会結果

2-2

1戦目:負け
対わるマタ
少し出遅れたものの、とりあえず盤面は完成。対面プレイヤーは相当混乱してました。
ただ、待っていれば2エネで90~120ダメージ出せることに気が付いたようで負け。

2戦目:負け
対わるマタ
23人いて2人しかいないわるマタとまさかの連戦。
デッキ紹介後なのでネタもバレてるし、相手側キレイに回ってるし、相変わらず2エネでヤバいダメージ飛ばして来るしで負け。

3戦目:勝ち
ハガネール
ようやく低打点型とのマッチ。盤面さえ完成すればダメージは通らなくなるので急いで盤面を揃えます。
山切れ対決になれば有利になるように作って来てたのと、ET入れば無理やりサイドを取りに行けるようにも作ってたので、ET後サイド差判定で勝ち。

4戦目:勝ち
対エリウツわるベトン
リムーブ入ってたのと、エリウツラインが全体的に無理なので厳しいかな?と思いましたが、こちら側のエリウツラインで入れ替えさせ続けてエネを枯らし、盤面停滞させた後に最後はくすぐり偽キドで勝ち。
早い段階でサブプランに切り替えたので、鋼ピジョットは完成しない試合でした。


6.感想

勝てる相手には勝てるし、メインプラン失敗してもサブプランで勝ちにいけたりもするけど、やっぱり確実に勝てない相手はいるなと再確認しました。
参加者全員のレシピを見ると勝て無さそうなデッキが多かったので、2連わるマタを回避できていても優勝は無かったと思います。

理想盤面を場に揃える
⇒手札&山札に必要パーツを揃える
⇒双方の山札を確認しながら手札にLoパーツを揃える
とやることが多過ぎるので相当疲れました。
コントロールデッキはしばらく使いたくないです(笑)


ただ、LOパーツに規制がかかって来年は使えなくなりそうなのと、LOメタとしての発明の役割を見せられる最後のチャンスだと思っていたので、今回はこの構築で出る以外の選択は無かったと思っています。


デッキ賞(1人1票の投票結果で1位)をもらえたので、デッキの面白い所は伝えきれたかな?と満足しています。


大会後は頭をほとんど使わなくて良いムシキングカメックスを一生回してました。



景品やらトレードの成果はこちら

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もはやポケモン老人プレゼント交換会と化してる気もしますが、毎回面白い景品が並んでいて楽しみの1つになっています。

トレード内容もなんでもありで、旧裏オフっぽい感じが出ています。

今回も楽しかったです。
また次回のオフでお会いしましょう!