Q.なぜポケギアが入るのか?A.マサキが強くないから(全レギュ対応)

タイトル釣りは基本って義務教育で習った



マサキは「デッキから2枚引く」効果を持つカードで、サポートルールも無い旧裏においてはデメリット無く使えます。

要するに4枚積める強欲な壺です。

 

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TCGでは間違いなく制限数までデッキに入る強カードですが、私の考えは記事タイトルの通りです。

 

じゃあマサキは弱いのか?と聞かれると全くそんなことは無いですし、全カードの中から順番に並べていけば最上位クラスに入ると思います。

 

ただ、マサキの主な役割について考えた時に、

その役割果たす為ならマサキ以外のカードでも良いのではないか?

と思った為、この記事ではその話をしていきます。



前半部分に関しては、前提として旧裏ドロソについての事前知識が必要になるのと、そもそもドロソって何さって人向けに書いているので、何となく分かってる人は飛ばしてもらって大丈夫です。

 

 

 

ドローソースとは

Q.なぜドロソを使うのか?

A.展開で負けると試合にも負けるから

 

ドローソースは手札が増えるカードであるものの、できることはそれだけです。

基本的には、サイドを取りに行ったり、盤面に干渉したりができず、直接的に勝ちに繋がることができない種類のカードです。

 

極論ですが、

デッキ内からドロソを全て抜いて別のカードを入れた方が、デッキ単位での出来ることは増えるよね?

ということです。(まぁ、勝てないと思うので実践するのは止めましょう)

 

ただ、ドロソを入れるか入れないかだと、「入れた方が勝てる」というのは絶対だと思います。

 

なぜドロソを入れた方が勝てるのかについて考えていきます。



まず、基本的な勝ち手段についてですが、

・サイドを先に6枚取った方が勝ち

というものがあります。

これは6枚でなくても良く、1枚でも2枚でも、相手の場からポケモンが居なくなれば勝ちになります

共通事項としては、

「相手のポケモンを先に倒した方が有利になりやすい」

ということで、

「先に場を展開して有利盤面を作った方が有利」

ということにも近いと私は考えています。



次に、今出た有利盤面について考えます。

 

ポケモンカードの基本的な要素として、

・進化カードの方が強い

・エネルギーが多く必要とする技の方が強い

という2つの要素が存在しています。

 

その為に

・進化は1ターン後にしか出来ない制限

・エネルギーの手貼りは1ターンに1枚まで

の制限ルールが設けられているのでしょう。

 

だからこそ、プレイヤーは1ターンに1回与えられたこれらの行動権利を重要視するし、

その為にはデッキ単位での出来ることを減らしてでも、ドロソを採用してこれらの権利を行使することを目指します。

 

ドロソを使って手札が多くなれば必要なカードを持っている可能性も上がりますし、理想的な盤面を作る可能性も上がるということです。

 

また、ターン1制限ルールが多いポケモンカードにおいては、1ターンの遅れはそのまま後にも響いてきます。

エネ加速手段、育て屋、リムーブ、突風等のカードが評価されているのは、この遅れを巻き返すことができるからだと思います。(=有利をさらに有利にすることも可)




まとめると、

 

先にポケモンを倒した方が勝ちに繋がりやすい

その為に、有利盤面を維持したい

有利盤面を作る為には進化カードや多くのエネルギーが場に欲しい

遅れを取らない為にも、ターン1制限のある行動は必ずしておきたい

 

この流れを作るのに必要なのがドロソということです。

 

また、デッキ単位での不利マッチでも、相手側が展開できず、自分側が理想展開をできれば勝ちに繋げることができるゲームなので、盤面展開を上手く行うことは最重要事項だと私は思っています。




ここまでの話を覆すのが相手のデッキ切れを狙って勝ちを狙うタイプのデッキなのですが、今回は例外ということで深く掘り下げません。







旧裏の汎用ドロソについて

 

ドロソの種類に関してはそこそこの数があるのですが、デメッリット効果や発動条件があるカードが多い旧裏ではある程度使われるドロソは決まっています。

 

※オーキドに関しては初級者向け記事に少し書いているので、そちらもどうぞ

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簡単な効果説明

 

オーキドはかせ

手札を全て捨てて7枚ドロー

 

ウツギはかせ

手札を全てデッキに戻して7枚ドロー

そのターン中トレーナーが使えなくなる

 

マサキ

2枚ドロー

 

クルミ

2枚ドロー後に、2枚デッキに戻す

 

ナツメの眼

手札をデッキに戻して、戻した枚数分ドロー



この5種類がデメッリットが薄く、条件も無いドロソとしてよく使われています。

(他だと、エリカ、マサキの転送装置、スパイ作戦、なんかも使われているのを見ます。)

 

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7枚ドローできる博士の2種は、デメッリット効果があるもののリターンが圧倒的に大きく、デメリットの部分さえ補助してやれば旧裏最高クラスのドロソだと思っています。

 

この補助の部分に繋がるのがクルミで、2枚引くことに加えて2枚戻せるのが大きいです。オーキドを使う前にクルミを使うことで、後半に使いたいカードをデッキに逃がすことができます。

オーキドの補助のついでに2枚ドロー効果もついているので、採用しても無駄になりにくいといった感じですね。

 

マサキは単純に2枚引く効果で、特にデメリットはありません。手札の枚数を増やしたかったり、今の手札を維持したままカードを引きたい時に役立ちます。

 

ナツメの眼に関しては、戻す枚数が少なければ少ない程ドロー枚数も少なくなる為、手札枚数が少ない不利な状況を打開できないという点で少し評価が低いです。

ただ、序盤の手札枚数が多い時や、その他ドローカードを多く入れたデッキ、壁ポケモンに盤面を任せて低速で動くような手札消費が少ないタイプのデッキ、等では相性が良いです。

また、無理なく入る相手の手札にも干渉できるカードとしての評価点もあります。



私はこの5枚が横並びでは無く、あくまで使いやすい5種類が選抜されただけであって、前述した展開補助の為のドロソとしては明らかに優劣が付いていると思っています。

 

他の方のデッキレシピを見ても、ナツメの眼の採用枚数はそれ程多くなく、逆に博士の採用枚数は各4枚ずつになっているような構築が多いように感じています。






マサキについて考える

 

記事タイトルでも取り上げていることもあり、マサキについてもう少し掘り下げます。

 

まず、テキスト自体は単純に2枚引く効果なのですが、2枚引いた所で欲しいカードをピンポイントで引けることの方が少ないんですよね。

 

ドロソを使う目的となる、

「出来るだけ毎ターンエネルギーを貼って、ポケモンも展開したい」

という願望を叶えるだけの力が、このカードには無いのではないか?と私は考えています。

 

逆に、博士2種には7枚ドローという破格のドロー力があり、さすがにこれだけの枚数を引ければ状況を動かせることが多いです。



おそらく、マサキ4枚では満足いく展開ができないから、

リサイクルを多投して使った博士を使い回したり、

エリカも併用してドロー力を底上げしたり、

するような構築が出てきたんじゃないかなと。

 

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今までは、何となく

「デメリット無し2枚ドローだから弱くはないだろう」

で空いた枠に入れてきたカードですが、入れる理由を考えた時にどちらかと言えば

「サーチの出来ない博士を持ってくる」

為のマサキなんじゃないかと。

 

だったらマサキで博士を探しに行かなくても良い訳で、博士へのアクセス率が高いポケギアでも良いんですよね。



という訳で、私は

「弱くは無いが、考え無しに4枚採用する程強いカードでも無い」

と今は考えています。



まとめると、

マサキは弱くはないが、状況を変えられる可能性を秘めたカードとは言い難い。

マサキの主な役割が「強いドロソを探すこと」であるならば、同じ役割を果たす他のカードでも良いのではないか?

ポケギアはその解答になり得るか?



 

ポケギアについて考える

 

・マサキで状況を変えることは難しい

・マサキの主な役割は博士を探すことなのではないか

という仮定から、ポケギアを採用する選択肢が出てきたので、ここではポケギアについて考えます。



1.ポケモンギアについて

 

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トップ7枚を見て好きなトレーナーカードを持ってくることができる。

ターン中にトレーナーを使えなくなるデメリット効果がある為、持ってきたものを使うのは次ターン以降になる。

 

トレーナーが欲しくてポケギアを使った結果

①.探せた

②.探せなかったが、新たに探しに行ける手段を確保できた。(目的以外のドロソの確保)

③.探せなかった

 

全ての語尾に「でも、このターン中は使えない」が付き、デメリットが重いことから採用圏内には入らない。

というのが今までの考え方。

 

 

2.他の「トレーナーを探す」手段との比較

・ドローソース(トレーナー)

トレーナーをタイムラグ無しで使用できる点と、ポケギアのサーチ範囲との比較になる

 

パソコン通信

持ってきた後にやること行動に、殿堂ランクを使う理由を用意できるか

 

・リスク持ちトレーナー(ロケット団の実験等)

ポケギアのリスクより重いかの比較になる

 

ポケモンの技や特殊能力

技で探す場合、次ターンで使うのでタイムラグに関しては同じ。技の権利を放棄することで、ポケギアのサーチ範囲より広く見られるのか

特殊能力で探す場合、他のドロソやポケギアのサーチ範囲と比較して採用できるレベルにあるか

 

 

3.トレーナーのドローソースとの比較を掘り下げる

比較対象を4種類挙げたものの、ポケギアを採用する場合に、基本的にはドロソとの選択になると思われる。

「トレーナーをタイムラグ無しで使用できるメリットと、ポケギアのサーチ範囲との比較になる」

という上で書いた事についてもう少し掘り下げてみる

 

・タイムラグの有無

ドロソトレーナーの場合、ポケギアと違い1ターン早く動ける。

(ウツギは同等のデメリット効果有り)

 

・サーチ範囲

オーキドやウツギは7枚ドローなので、掘れる枚数は概ね同じ

 

クルミは2枚だが、オーキドはかせのデメリットケアの目的も持つので、同じ2枚のマサキとは役割が若干異なる

 

マサキは2枚掘って欲しいカードを探す役割

→個人的には、ランダムで2枚が手札に加わったところで場の状況を変えられる可能性は低く、どちらかといえばマサキの役割は「はかせを探すこと」だと思っているので、ポケギアと役割が若干被っている

 

~マサキを使って「はかせを探す」のとの違い~

 

①初手にはかせが無い場合、2ドローで8積みのはかせを探せる確率が30%を切っているのに対し、ポケギアの7枚捲りサーチは70%前後の確率ではかせに触ることができる。

 

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(表に関しては3か月ぐらい前に計算していたんですが、計算方法等について何も覚えて無いので間違えている可能性があるうえに修正できないです。他の同じような計算をしている人からは「大体こんな値だったと思う」と言ってもらえてるので、大きくズレていることは無いと思います。)

 

②マサキを使う場合、トップが弱いとどうしようもないが、

ポケギアの場合、トップが強ければドロソを持ってくれば良いし、弱くてもシャッフルできる。

→トップが連続して弱いまま負ける可能性を一時的に取り除ける

 

4.考察まとめ

展開の補助とデッキトップ数枚が下振れしている可能性を一度取り除くカード

・欲しいトレーナーカードを高確率で探す役割

・トップ7枚が弱くてもシャッフルすることで事故回避のチャンスを得る役割

を持つ

 

 

次ターン以降の展開の為に、トレーナーが欲しくてポケギアを使った結果

①.探せた

②.探せなかったが、新たに探しに行ける手段を確保できた。(目的以外のドロソの確保)

③.探せなかったし、探しに行く手段も得られなかった。ただ、事故っていたことが分かり、待っていてもうまく展開できなかったということを知れた。シャッフルすることで事故回避の可能性が得られた。

 

 

5.ポケギアと相性の良いデッキ

 

逃れられないデメリットとしてトレーナーが使用できないことによる展開の遅れが存在するので、そこをケアできるデッキとは相性が良いと考えられる。

 

・展開を急がないデッキ(遅れてもリカバリーができる)

序盤を壁役に任せられる

回復手段を持つ

完成すれば負けない盤面に仕上がる

 

・展開を急げないデッキ(ターン1制限ルールの限界)

2進化軸

多量エネ必須

 

・奇襲性が高いデッキ

展開が遅れても、出遅れを取り戻せる奇襲力を持つ

 

・トレーナーカードによるコンボ軸(タイムラグを許容できる強力なもの)

ポケセン+(フシギバナorフーディン)

くすぐり偽キド

 

・技使用後に使うトレーナーが入るデッキ(デメリット付の技のケア)

エネルギーの消費がある

反動ダメージ(ベンチ含)がある

オーダイルの逆流



思いつく物をいくつか挙げましたが、ここに関しては研究待ちだと思います。




まとめ

オーキドというTCG界最強クラスのドロソや、同じ枚数引けるウツギが存在するので、その2枚のいずれかが毎ターン用意出来るのならば、展開するのに2枚ドローカードのマサキに頼る必要がない。

はかせを毎ターン用意する為に、マサキを減らして、アクセスの期待値が高いポケギアを採用するのは選択肢としてはあり。

ただし、マサキと違って遅延タイプのデメリット持ちなので、採用枚数については要検討。

また、マサキの役割を「はかせを探すことのみ」と割り切って考えてしまうのは危険。ポケギアに出来なくてマサキに出来ることも多数存在する。

もう一度マサキの役割や採用理由について考え直す必要がある。

 

というのが私の考えです。

1行目から結構怪しいですが、毎ターンはかせが用意出来れば絶対に展開に困らないのか?については今後試していきたいですね。



あとがき

杉並春大会後、優勝レシピに採用されていた_のラッキーギミックが注目を集めていました。何人かの人が様々なデッキに_のラッキーギミックを搭載して試していたのを覚えています。

私の場合は、以前の記事にも書いた通り優勝レシピのギミックについては前から見せてもらっていたので今更考え直すことも無かったのですが、ポケギア2枚採用についてがものすごく気になりました。

 

というのも、ドンベトンもセキチクラッキーも、強いギミックとして以前から使っている人がおり、それをさらに組み合わせて隙を無くしたのが前回の優勝レシピです。

言い方は悪いですが、見たことがある物通しの組み合わせなんですよね。

(まぁ、そこからさらに自己研究を進めてメインギミックの苦手な所を埋める為に、超高速型相手にはリムーブ、低速相手にはLOギミックでしっかり対策をしている辺り天才なんだろうなと。ポケギアも見つけてくるし)

 

ただ、ポケギアに関しては、私が知っている限りではほとんど使用者がおらず、私自身もそれまで全く目を付けていませんでした。

(トレーナーをそれ程使わないエンテイ軸での採用ぐらい?)

 

ポケギア2枚の採用理由を考え始めてから、ドロソ基本構築が変わる可能性があると気付いて沼にハマり、考えることが大きくなり過ぎて手に負えなくなったので6月末に考察会を開いたという経緯があります。

意見交換をして、私の考えの方向性は間違ってなかったなと自信が持てたので、考察会は開いて良かったです。

 

私の考察発表はここまでに記事に書いたことを短くして発表してます。

(ブログにするのに当日から内容を少し変えたりはしてます)

 

考察会後にすぐにブログを更新をしなかったのは、

・記事をまとめるのが面倒だった。(やるならドロソからの説明になるだろうし)

・考察が終わりきって無く、最終結論まで出てないような記事に意味を感じなかった。

この辺りです。

 

売切れたり値上がりするのを嫌ったというのもありましたが、関東のストレージからは既に消えかかってますし、某通販サイトがオーキドと同じぐらいの値付けをし始めたので潮時かなと

(スイカさんのブログでもポケギアについて取り上げてましたし)

 

それに、数ヶ月経って思ったのが、おそらく最終結論なんか出ないなと

とりあえず、1回書いてみて使用感を試す人が増えた方が研究が進むなと

こんな理由で今回記事を書きました。

 

偶然ですが、9月に臨時?で杉並オフの大会も開かれるとのことなので、更新のタイミングは悪くなかったと思っています。

 

「試しに入れてみるか」という感じで気軽に使ってみてもそこそこ良い動きをしてくれるので、今後も使用者は増えていくのではないかと予想をしています。

 

今は比較的安いと思うので、もし使いたいと思った方がいたら安いうちに買いましょう。